時計師・修復師のミシェル・パルミジャーニは、2020年12月2日に70歳の誕生日を迎えた。先人が培ってきた時計製造技術の保存、新しい世代の時計師への技術の継承、スイス・ジュラの町フルリエの歴史的なウォッチメイキングの伝統の復活。ミシェルの半生は、現代の時計学へ影響を与えた献身の連続だったと言っても過言ではないだろう。ミシェル・パルミジャーニが1996年に設立したメゾン、パルミジャーニ・フルリエは、その創業者生誕70年のマイルストーンの記念として、彼が初めて設計した腕時計のDNAを受け継ぐ世界限定70本の「トリック ヘリテージ」を発表した。
ミシェル・パルミジャーニがライフワークとして研究してきた建築原理がもたらしたものは、麦の穂をモチーフとして放射状に刻まれたライスグレインギヨシェ模様が飾る青いダイアルだ。自然界に見られるフィボナッチ数列の例のひとつである、大麦の発芽を描いた有機的なパターン。それは、イタリアのレオナルド・フィボナッチによって考案された科学的および数学的原理であり、黄金比は原子から天体まですべての比率を決定する。
パルミジャーニ・フルリエ「トリック ヘリテージ」
自動巻き（Cal.PF441）。29石。2万8800振動／時。パワーリザーブ約55時間。C.O.S.C.認定クロノメーター。SSケース（直径42.8mm、厚さ10mm）。30m防水。エルメス社製アビスブルーアリゲーターストラップ。世界限定70本。204万円（税別）。
ギリシャの女神アテナの槍をかたどった時・分針
力強いダイアルの上で時刻を示すのは、ギリシャの女神アテナの槍をかたどったトリックコレクションを象徴するスケルトンの槍型針だ。優雅で軽やかなアラビア数字は、18Kホワイトゴールドがロジウムでコーティングされている。日付は6時位置に配されたゆるくカーブを描く窓に表示される。「トリック ヘリテージ」には、歴史、芸術、自然の要素がちりばめられているのだ。
自社製キャリバーPF441
スイスクロノメーター検定協会C.O.S.C.認定の自社製キャリバーPF441ムーブメントには、ミシェル・パルミジャーニの芸術性と精度に対する妥協なき取り組みの成果が凝縮されている。可変慣性フリースプラングテンプを採用しているため、長期安定性や耐衝撃性が向上し、姿勢差に対する影響も少なく、結果、携帯精度が安定し、最適な等時性が実現した。ダブルバレルによって約55 時間のパワーリザーブが確保され、テンプは毎時2万8800振動で振幅する。
世界限定70本の「トリック ヘリテージ」
パルミジャーニ・フルリエの「トリック ヘリテージ」は世界限定70本で、ひとつひとつがミシェル・パルミジャーニ本人と、21世紀を早20年も過ぎ、71歳以降も衰えることなく続く、ミシェルが与える時計業界への計り知れない影響への敬意を表している。
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腕時計市場特色の設計 ＵＲＬ 2021年08月06日(金)16時16分 編集・削除
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