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鎖のコマをイメージした、エルメス【2021 新作】「ナンタケット」

エルメスきっての自由奔放なデザイナー、アンリ・ドリニーの何気ないスケッチから、同じく海をルーツに持つ「ケープコッド」が先に生まれ、「ナンタケット」が1991年に続いて誕生した。力強いフォルムで登場したナンタケットは、人々の想像を超えた“長方形に長方形を重ねた”ケースが特徴的だ。topkopi.comこのフォルムは、ロベール・デュマが38年に考案したエルメスを代表する「シェーヌ・ダンクル」ブレスレットの鎖のコマから着想されたものである。



時計の針もまたシェーヌ・ダンクルのデザインから着想を得たタイポグラフィーの数字の上を刻んでいく。エルメス・オルロジェ社のアトリエで製作されたナンタケットのケースは、ゴールドまたはステンレススティール製だ。ステンレススティールのケースには、ダイヤモンドがその美しさを互いに競い合うかのように自由奔放にセッティングされている。このさりげなく散りばめられたダイヤモンドによって、マットにシルバー加工されたオパリン製の文字盤にまで光が集まり、マザー・オブ・パールの文字盤のまわりで光が躍動し、輝きを放ち出す。エルメス時計 メンズナンタケットは流れるように軽やかに、何ものにもとらわれない固有のエレガンスを持ち合わせているのだ。



クォーツ。18KRG(縦23mm、横17mm)。ホワイト・マザー・オブ・パール文字盤。ベゼルにダイヤモンド186個(0.58ct)。30m防水。208万円(税別)。



クォーツ。SS(縦23mm、横17mm)。シルバー加工のオパリン文字盤。30m防水。34万8000円(税別)。

ロレックス相場は本当に下がったのか?

中古市場を牽引するのはスポロレ、指標はやはりサブマリ!

まずは読者の皆様、あけましておめでとうございます。ロレックス レディース今年も私Goroの独自目線、主観的な目で腕時計を語っていきたい所存です。ぜひ応援お願います。
さて、日本での相場を見るのに重要なポイントは世界相場です。最新相場の目安として2019年12月にNYで開催されたSotheby'sのインポータントウォッチズのオークションが最適なのではと考えました。全271出品数中67本がロレックスです。
それプラストケマーとの相場を比較するのが、ベストでしょう。そこで定番グリーンサブ、166610LVシリーズを見てみようと思いました。16610シリーズを含めた比較を考えましたが、グリーンサブの出品は全て16610のKERMITだけです。
価格は13,750〜25,000USD、日本円で148万から270万です。高音が付いたモデルはフラット4と言う初期モデルに見られるベゼル上の40の数字、4が台形をしている希少な製品になります。しかし比較的数が多い、HULKが全く無いのには少し驚きました。
サブマリーナ は2019年夏より相場が安定しています。以前のような投機的な買取は影を潜め、あくまで収集家たちが好きなレアな商品だけに人気が集中しています。やっと、心ゆくまで好きなモデルを吟味できる日々になってきました。これからはサブマリーナ好きな人たちはチャンスですね。

トケマーでの価格は?

トケマーではGMTマスターが品薄です。これも世界相場と連動しています。夏頃のサブマリーナの高騰もおさまり、少しだけGMTへ人気がシフトしています。



上の写真通称バッドマン、GMTマスターⅡ、REF116710BLNRは2018年製でトケマーでは150万円で、販売中です。Sotheby'sでは2013年製が189万円で落札しています。
現行モデルに近いGMTマスターで人気だったのは全てオイスターブレスのみだったことが特徴です。ジュビリータイプのブレスはどうも人気が上昇しているとは言い切れません。これからトケマーで売買する人はこの点を頭に入れおくと良いでしょう。
Sotheby'sはここ数ヶ月の変化として中国語の翻訳がサイトに追加されています。このNYのオークションでもどれだけのチャイナマネーが流入されているのか注目です。そんな旺盛なチャイナマネーは米中の貿易摩擦がおさまり、これからも世界市場へ投機マネーがまた活発になることが想像できます。
トケマーの売買では外国人の出品や購入はできません。しかし世界相場の影響は当然あります。買取された腕時計は多くの人を経て時計ディーラーの手に渡り、そこからさまざまルートへ流通します。当然海外のバイヤーにも渡り、一部は中国人収集家にも売られるでしょう。
タイミングの差こそあれ、中国人の買取意欲が盛んなうちは上昇する可能性があります。ひと頃より落ちついたロレックス の相場ですが、まだ若干価格が上る余力はありそうです。

ロレックスの狙い目モデルはあるか?
さてロレックスで狙い目のモデルはずばり、製造年が古いモデルほど世界市場では高値で取引されます。これが他のブランド品との決定的な違いです。通常高級ブランド品は現行モデルほど高値で取引されます。しかしロレックスは製造年月日が古い物ほど希少です。僕の感想では比較的精度の高いムーブメントを搭載した1990年から2000年前後の物は買う時も売る時も狙い目です。

このREF14000Mだとほどよく年数が経過していて、価格も手頃です。お買い得なロレックス かも知れませんね。エアキングは個人的にも好きなロレックスのモデルですし、これからも1990年から2000年前後の製品は注目です。クロノメーター認定でないだけのムーブメントで、精度は全く問題ありません。
それ以外では先程のSotheby'sでもロレックス 相場は半年前に見られたような価格高騰は見られません。黙っていても高い取引価格だった4桁のデイトナでさえ、未落札品が出ています。ただ、悲観するのはまだ早いです。なぜなら流行のサイクルがめまぐるしく、数ヶ月でトレンドが変わります。
まずは情報収集をしっかり行い、高値がついても一喜一憂しないで、冷静に周囲との価格比較を行ってください。そのことで、現在のマーケット相場が理解できます。一時的な価格の乱高下でもすぐに動かないで、その価格がしばらく続くのか見極めることが重要です。

新品価格もチェック、正規品も見逃さない

Sotheby'sなど名門オークションハウスのオークションでも会場での取引以外、オンラインでの参加する人が年々増加しています。今回のインポータントウォッチでもオンラインでの取引が大半でしょう。またオンラインのみという、セールスも多くなっています。
僕が価格の乱高下に注意としたことの要因はこのオンラインでの入札が増えていること、Sotheby'sのようなハイクラスの人たちの取引でもオンラインは当たり前になっているからです。その結果、流行のスピードが速くなり猫の眼のように変化します。

大きな価格上昇は見込めない

ここ数ヶ月見ると明らかにロレックスの相場は横ばい状態でしょう。売り専門の人たちにとっては良い状態とは言えません。しかし純粋に時計を欲しいと思う人にとっては絶好の機会と言えます。
僕はロレックスの買取で投機的なマネーの流入が減ったことは良いことだと感じます。時計に興味が無く、単なる投機商品と考える人たちに時計を買い漁られることは良い状態とは言えないからです。
もちろん我々のような時計好きでも、時計の売買は行います。それは投機的よりも商品のリサイクルの側面が強く、手元に使わない時計があるなら売ったほうが良いという感覚でしょう。
ロレックスに関しては久々に良いニュースもあります。情報に敏感なみなさんはご存知かも知れませんが、ここ最近ロレックスのHPに【正規価格】が掲載されています。これは良い傾向ですね。みなさんもぜひ2020年はロレックス を購入するチャンスかも知れません。ロレックス の中古相場が落ちついた今、ぜひトケマーも含めて購入を検討してください。

街角パパラッチで見えた、時計×ファッションのリアル群像劇

さまざまな角度から、腕時計の無限の魅力を追求する、腕時計連載「Watchの群像劇」。その実写版(!?)たる、街角で出会った群像劇に心を打たれた。

【ヴィンテージ × チューダー】

コート/不明、Tシャツ/古着、パンツ/ルーダルトン、スニーカー/ノア、メガネ/モスコット、帽子/ヒコサカ
村井和優さん Age 30
使い込むほどに独特な経年変化を楽しめるブロンズ素材を使用したチューダーの「ブラックベイ」。酸や塩分、湿気に反応して表面が黒ずんでいく性質を利用して、まるでデニムのように自分だけの一本が育てられる。古着のコートを中心としたこんなヴィンテージなコーディネイトとの相性もバッチリだね。

【海カジ × タグ・ホイヤー】

ダウンジャケット/ウールリッチ、ニット/ユニクロ、デニム/シープラス、スニーカー/ヴァンズ
森本 圭さん Age 33
アクセサリー感覚で自分を表現できることから、近年急増しているカラーダイヤル。「タグ・ホイヤー フォーミュラ1」は、ダイヤルにサンレイ仕上げを用いることで、光の当たる角度で表情を変える奥行きのあるブルーを表現。ネイビーダウンにブルーデニム、足元はヴァンズなんていう海カジにもぴったりなのだ。

【スポーツ × クストス】

スウェットシャツ、パンツ/ともにナイキ、スニーカー/アディダス、サングラス/バレンシアガ
林 佑亮さん Age 35
業界の常識を打ち破る時計作りで注目を集めるクストス。「チャレンジ クロノ Ⅱ」は、立体的なトノウケースに、積算計を連結させたメカニカルなダイヤルでハイテクなモータースポーツの世界観を表現している。存在感がありながらも気品漂う一本は、休日のスポーティなスタイルのアクセントとして効果てきめんだ。


“サステイナブル・ラグジュアリーへの旅”を続ける「ショパール」の腕時計

そろそろ役員会議の終わる時間だ。時計の針がそう伝えていた。プレゼンの結果も間もなく入るだろうが、こうして自宅にいるのがもどかしい。

提案したのは、先の見えない状況だからこそ将来に向けてSDGsを積極的に取り入れた企画だった。だが営業サイドにアピールするような派手さに欠けたかもしれない。

そんな弱気を打ち消すように、ここ数カ月のチームの顔が浮かんだ。誰よりも積極的だったのが若い連中だった。ままならないリモートワークのなか、一人ひとりが精一杯の役割を果たした。それはまるで未来は自分たちがつくるという強い意志表示のようだった。



腕時計198万円/ショパール(ショパール ジャパン 03-5524-8922)
あいつら、逞しくなったなぁ。まだまだ半人前だと思っていたのに。そんな感慨が気持ちを軽くする。振り返ってみれば、自分もなんとか一人前になろうと仕事を続けてきたように思う。それでも失敗ばかり続いたある日、酔った勢いで先輩に相談した。

「どうすれば一人前になれますか」。そりゃあ、な。と彼は答えた。

「自分が正しいと思ったことは諦めずに続けるんだ。どんなことがあってもな。周囲の評価なんてもんはコロコロ変わる。それよりも迷わず続けていくことに価値があると俺は思うよ」。

少し酔ったかな。こんな青くさい話をしちゃって。と彼は照れたが、それは深く心に沁みた。

今ではプロジェクトを担う立場になり、腕元の時計にショパール「LUC XPS」を選んだのもそんな泰然と構えた信念が感じられたからだ。

丸形ケースに2針とスモールセコンドを備えた正統派のドレススタイルに、ユニークなドーフィン針が個性を与える。そしてその存在をひと際輝かせるのがエシカルゴールドだ。

これまで軽視されがちだった、ゴールドの採掘環境と労働者の処遇の改善を目指した支援活動とともに、正式認定された供給元からフェアトレードで調達したエシカルゴールドを採用する。その輝きは豪奢をひけらかすのではなく、SDGsと連携した、揺らがぬメゾンの信念を象徴するのだ。

もし今回採用されなかったとしても、チームのメンバーもそんな信念を持ち続けることだろう。サステイナブルとは、世代を超えて継承し、変わることなくあり続ける意思なのだから。

その瞬間、スマホのディスプレイが灯った。その光はゴールドの輝きに似ているように思えた。

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